EARLY CARDIAC SCREENING
妊娠初期からの
心臓スクリーニング
SlowflowHDによる早期評価と国際学術誌掲載の実績
先天性心疾患の標準的なスクリーニング時期は妊娠25〜30週(心臓ドック)ですが、当クリニックでは妊娠12〜13週(初期ドック)の段階から、SlowflowHDという最新のドプラ技術を用いて胎児の心臓血管構造を評価しています。心臓の段階的・早期からの評価は、当院が国際学術誌に論文発表している独自の取り組みです。
SlowflowHDとは
SlowflowHDは、低速度の血流を高感度で描出するGEヘルスケア独自のドプラ技術です。通常のカラードプラでは検出が難しい、妊娠初期の微細な胎児心臓血流を可視化することができます。
当クリニックでは、GEヘルスケアの高性能機種「Voluson Expert 22」と組み合わせることで、妊娠12〜13週という早い段階から次のような心臓評価が可能になっています。
大動脈・肺動脈の位置関係と走行を初期から確認できます。
ファロー四徴症・大血管転位症・両大血管右室起始症などを妊娠初期の段階で疑う手がかりを得られます。
初期での評価結果を中期ドック・心臓ドックへとつなぐことで、より包括的なサポートが可能になります。
当院での1,080例のデータを
国際学術誌に発表
当クリニックでのSlowflowHDを用いた妊娠初期心臓スクリーニングの取り組みを、大阪大学・クリフム出生前医療クリニックとの共同研究として国際学術誌に発表しました。
妊娠初期(12〜13週)に経腹的SlowflowHDを用いることで、円錐動脈幹異常(ファロー四徴症・大血管転位症など)を妊娠早期に疑う可能性を示した症例集積研究です。
Fukuda H, et al. "First-Trimester Detection of Conotruncal Anomalies Using Transabdominal SlowflowHD."
J Ultrasound Med. 2026;45(1):201-207.
DOI: 10.1002/jum.70037 /
PubMed: PMID 40827753
妊娠初期から心臓を評価することの意義
標準的な心臓スクリーニングは妊娠中期以降ですが、妊娠初期からの評価には次のような意義があります。
大血管の走行・心臓4腔を初期から評価。円錐動脈幹異常の疑いがある場合、中期・後期のフォローを計画的に組める。
全身の構造とともに心臓の4腔・3血管を詳細評価。初期の疑い所見に対して継続確認。
胎児心エコー認証医が専門的・集中的に評価。詳細な心臓スクリーニングが可能な時期。
初期ドックでの評価は、心臓ドックの「代替」ではなく「起点」です。心臓の詳細な評価には妊娠25〜30週の心臓ドックが不可欠です。