NIPT & First-trimester Screening
NIPTと初期ドックの違い
染色体だけか、赤ちゃん全体か
それぞれの役割
「染色体」を調べる検査と、「赤ちゃん全体」を見る検査
NIPT
染色体の「数」を精密に
採血だけで、数の異常を高精度に
✓できること
- 高精度(21・18・13トリソミー99%以上)
- 偽陽性が少ない(0.04%)
- 採血のみ
–調べられないこと
- 赤ちゃんの形の異常
- 数以外の遺伝的な問題
First Dock
赤ちゃんの「形」もわかる
超音波で「形まで」総合的に
✓できること
- 形の異常を発見(心臓・腹壁・脳など)
- 重篤な構造異常の約90%を早期に
- 染色体リスクを同時評価(NT)
–限界
- ダウン症は約90〜95%
- 偽陽性 5%台(年齢でさらに上昇)
- 検査者の技術に依存
数字で見る
ひと目でわかるスペック
| NIPT採血 | 初期ドック超音波 | |
|---|---|---|
| 調べるもの | 染色体の数 | 形+染色体 |
| ダウン症の検出率 | 99%以上 | 約90〜95% |
| 偽陽性率 | 0.04% | 5%台年齢でさらに上昇 |
| 形の異常 | ✕ | ✓ |
| 方法 | 採血 | 超音波 |
※ 検出率・偽陽性率は染色体の数の異常(21・18・13トリソミー)の値です。どちらもスクリーニング検査で、確定診断ではありません。
本当の違い
その差は「3疾患をどれだけ精密に診るか」だけ
前の表でNIPTが優れて見えるのは、あくまでダウン症など3疾患(21・18・13トリソミー)の検出精度の話です。この3疾患に限れば、初期ドックは確かに“廉価版NIPT”といえます。
しかしその3疾患は、赤ちゃんに起こりうる病気のごく一部(約11%)にすぎません。残り85%以上を占める「体の形(構造)の異常」に対して、NIPTは無力です。ここを直接見て調べられるのは超音波だけ——初期ドックの独壇場です。
NIPTが調べる3疾患 約11%
NIPTでは分からない染色体異常 約4%
構造の異常など(NIPT対象外)約85%
出典:Wellesley D, et al. 2012 / Feldkamp ML, et al. 2017
選び方
どちらを選ぶ?
NIPTこんな方に
- 染色体を高い精度で
- 採血だけで済ませたい
- 偽陽性の不安を避けたい
初期ドックこんな方に
- 赤ちゃんをまとめて
- 超音波でリアルに見たい
- NT・染色体リスクも知りたい
より確実なのは
染色体も、赤ちゃん全体も
5% NIPTが異常なしでも
超音波で所見が見つかった割合
超音波で所見が見つかった割合
両方でより確かに
NIPTと初期ドックを組み合わせると、染色体も形も高精度で。NIPTで異常なしだった方の約5%に、超音波で何らかの所見が見つかったという報告があります。
受ける前に
大切なこと
- どちらもスクリーニング検査です(確定診断ではありません)。
- 陽性のときは、確定診断(羊水検査など)へ。
- 受けるも・受けないも、あなたの選択です。
迷ったらいつでも担当医にご相談ください。一緒に考えていきましょう。
▶ 検出率・偽陽性率・母体年齢の影響まで踏み込んだ NIPTと初期スクリーニング検査の精度比較 もご覧いただけます。