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ひろつぐ出生前診断クリニック

TRISOMY 21

21トリソミー(ダウン症候群)とは

原因・特徴・出生前検査でわかることをやさしく解説

INTRODUCTION

ダウン症候群とは、どのような状態か

21トリソミー(ダウン症候群)は、本来2本である21番染色体が3本になることで起こる、もっとも頻度の高い常染色体の数的異常です。1866年にこの状態を報告したジョン・ラングドン・ダウン医師の名にちなんで「ダウン症候群」と呼ばれています。

染色体の変化は赤ちゃんの成長や発達にさまざまな影響をもたらしますが、そのあらわれ方には大きな個人差があります。適切な医療やサポートのもとで成長され、学校や仕事、地域社会のなかで豊かに生活しておられる方も数多くいらっしゃいます。このページは、検査を検討されている妊婦さん・ご家族に正確な情報をお届けすることを目的としています。

CAUSE

原因 — 21番染色体が1本多い

わたしたちの体は、46本(23対)の染色体をもっています。21トリソミーでは、この21番染色体が3本になります。多くは受精のときに偶然起こる染色体の分配エラーが原因で、ご両親の生活習慣や妊娠中の過ごし方が直接の原因になるものではありません。

タイプとしては、すべての細胞で21番が3本になる標準型トリソミー(全体の約95%)、一部の細胞だけに見られるモザイク型、21番が他の染色体に付着する転座型があります。転座型の一部はご家族に関連することがあり、その場合は遺伝カウンセリングで詳しくお話しします。

FREQUENCY

頻度と年齢との関係

ダウン症候群はおよそ700〜1,000人に1人の頻度で生まれるとされ、染色体疾患のなかでもっとも多く見られます。頻度はお母さんの年齢が上がるにつれて高くなる傾向が知られています。これは卵子の染色体分配エラーが年齢とともに起こりやすくなるためです。

一方で、出産される方の人数は若い世代のほうが多いため、実際にはあらゆる年齢のお母さんから生まれています。年齢別の確率の目安は、当院の受診時期・確率の計算ツールでも確認できます。

FEATURES

特徴と合併症(個人差があります)

ダウン症候群には、特徴的な顔つきや筋緊張の低さ(体がやわらかい)、発達のゆっくりさなどが見られることがあります。ただし、これらがどの程度あらわれるかは一人ひとり大きく異なります

医療面では、先天性心疾患(約40〜50%)、消化管の異常、甲状腺機能の異常、難聴・視力の問題などを合併することがあります。なかでも心臓の評価は重要で、当院では胎児心臓ドックなどを通じて妊娠中から心臓の状態を詳しく確認できます。早期に把握できれば、出産施設の選定や生後の治療計画にゆとりをもって備えられます。

TESTING

出生前検査でわかること

NIPT(新型出生前診断)は、お母さんの採血だけで21トリソミーのリスクを高い精度で評価できる検査です。21トリソミーに対する検出率は約99.7%と報告されており、妊娠10週から受けられます。詳しくはNIPTのページをご覧ください。

ただしNIPTは「非確定的検査(スクリーニング)」であり、結果が陽性の場合は確定診断のために羊水検査などの確定検査が必要です。また、妊娠初期の超音波で評価する初期ドックでも、NTなどの所見からリスクを評価できます。どの検査が適しているかは、妊娠週数やお考えにあわせてご相談ください。

検査の流れ(一例):NIPTや初期ドックでリスクを評価 → 陽性・高リスクの場合は遺伝カウンセリング → ご希望に応じて羊水検査で確定診断、という順に進みます。

まとめ

21トリソミー(ダウン症候群)は、21番染色体が1本多いことで起こる、もっとも頻度の高い染色体疾患です。あらわれ方には大きな個人差があります。

NIPTは採血のみで高精度にリスクを評価でき、陽性の場合は確定検査と遺伝カウンセリングへと進みます。心臓をはじめとする合併症も、妊娠中から把握しておくことで備えができます。

検査を受けるかどうか、結果をどう受け止めるかに「正解」はありません。納得して選んでいただけるよう、当院では検査の前後でていねいにサポートします。

参考文献

  1. Bull MJ, et al. Health Supervision for Children and Adolescents With Down Syndrome. Pediatrics. 2022. Guideline
  2. Antonarakis SE, et al. Down syndrome. Nat Rev Dis Primers. 2020. Review
  3. Mai CT, et al. National population-based estimates for major birth defects, 2010–2014. Birth Defects Res. 2019.
  4. Gil MM, et al. Analysis of cell-free DNA in maternal blood in screening for aneuploidies: updated meta-analysis. Ultrasound Obstet Gynecol. 2017. SR

本ページは、21トリソミー(ダウン症候群)について理解を深めていただくための一般的な情報提供を目的としています。症状や合併症のあらわれ方には個人差があり、検査の適応や結果の解釈は妊娠週数やお一人ひとりの状況によって異なります。具体的なご相談は、外来で医師・専門スタッフへお気軽にお声がけください。

最終更新日:2026年6月23日

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